ここにしか咲かない花
破壊力抜群のメロディーとコブクロの声が
聴く人の心に訴えかけてくる、コブクロの代表曲の一つ。
初めてこの曲を聴いたとき、理由もなくとにかく感動して涙が出ました。笑
また、コブクロが大好きな人がカラオケ行くと歌いたくなる一方
コブクロの曲の中ではかなりキーが高い方なので
コブクロ好き男子の前に立ちはだかる大きな壁でもあります。笑
そんなここにしか咲かない花では
ノスタルジックで切ない世界を作り上げる言葉のチョイスと
サビの主メロを歌う黒田さんの絶妙な強弱とアクセントのある歌い方
がめちゃめちゃええなぁ~と思いました。笑
この曲は確か、鳩間島の優しい方々を思い浮かべながら作った曲(?)って小渕さん言ってた気がするんですけど
本当、歌詞の中でかけがえのない大切な場所への思いを真っ直ぐに表していて
その思いを伝える為の情景・比喩表現や、それをイメージさせる為に使われている単語達がとっても綺麗で素晴らしいと思いました。
まず、曲全体に「寂しさ」「寂寞」「優しかった」「悲しみ」みたいな言葉が散りばめられていることで、歌詞の世界観をノスタルジックで切ないものにしているなぁと思います。
(「優しかった」っていう過去形切ないですよね。笑)
そういう世界の中に
「最後まで笑顔で 何度も振り返り(手を振り)」
「遠ざかる姿に唇噛みしめた」
と、めちゃくちゃ具体的な情景描写があることで
世界観に沿った切ない場面が、聴いている側の頭にもハッキリと浮かび
なんとなくグッと来てしまいます。
そしてこの世界観の中で
「心にくくりつけた荷物」を「降ろせる」だけじゃなくて「静かに」降ろしてみたり
ただ単に名前を「呼ぶ」だけではなく、「囁くほどの声で」呼んでみたり
静かなイメージを持つ単語が曲中の動作に加わることで
よりこの世界の切なさみたいなものが引き立てられているし
聴く側にもどこか寂しい情景を具体的にイメージさせることができてるなぁって思います。
また、曲の切ない世界の中で流された涙が
「しおれかけの花」に水をやって、もう一度その花が咲いたり
雨(涙)で道が泥濘むことで、その人の生きた証(足跡)がその道に刻まれたり
ここにしか咲かない花の中で流れた涙は全てポジティブなものになっています。
こういった世界観が、ただの寂しさや悲しみだけを歌ったどんよりした歌でなく
よりこの曲が作っている世界を美しくしているんだろうなぁ
って思いました。
そしてこの曲を歌うコブクロの声、めちゃめちゃ素晴らしいですよね。
この頃のお二人の歌声は神様レベルに素晴らしいと思います。笑
歌唱方法もかなり工夫されてるなぁと思っていて、一番のサビの
「あのやさしかった場所はいまでも」
の太字の部分(言葉の出だし部分)には多少なりともアクセントをつけて歌ってるんですけど
その直後の「かわらずに」の「か」にだけはアクセントがついていません。
(とても柔らかい「か」でした。笑)
これは、その後の音が高くなって盛り上がる部分
(僕を待ってくれていますか~寂寞の思いに)をより引き立たせる為の工夫なのかなぁ
と思いました。
また、その盛り上がり部分の「何度も振り返り」の「振」の部分が普通の「ふ」ではなく、少し変わった音で切迫感のある「ふ」になっていたり
「寂寞の思いに」の後の「潤んだ世界を」の「う」がめちゃくちゃソフトだったり
歌い方によってもこの曲のドラマチックさはとても引き立ってるなぁと思いました。
後、全く理由づけはできないんですけど、この曲の歌い方でめちゃめちゃ好きなのは
二番のサビの「今ここに生きている証を刻むよ」の「ここ」です。
黒田さんが二番だけこの「ここ」の部分に息を多めの声でとても強いアクセントをつけていて、最高にカッコいいです。笑
理由は分かりませんが、めちゃめちゃカッコいいのでぜひ聴いてみてください。笑
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